良い素材を仕入れればお客様においしい焼肉を提供できるかもしれませんが、それだけで味が決まるわけではないですよね。
焼き方によって食材の仕上がりが変わるのです。
ロースターの熱源や、それを受ける焼き面によって違いが生まれてきます。
どんな食材をどうやって提供するか決まっている方にとっては、この違いが非常に大事になってくるでしょう。
自分の理想のスタイルに近づけられるように、熱源や焼き面でどんな風に変わるのかご紹介していきたいと思います。
食材と接する焼き面によって、仕上がり方は大きく変わります。
ロースターの熱源と焼き面の組み合わせで、食材へ火の通り方が変わるのですが、焼き面によってはあまり熱源の違いに影響を受けないものもあります。
まずは焼肉ロースターの熱源の違いを知り、焼き面を比べることで、最適な焼肉ロースターを見つけることができるでしょう。
今回比較するロースターの熱源は
の4つです。
それぞれの特徴や使用するメリットをご紹介します。
今回ご紹介する中でガスを直接熱源に使ったロースターは3種類あります。
ガスを使ったタイプの1つ目は放熱板を使用しており、ガスで放熱板を熱する事により発生する輻射熱で焼き上げます。
輻射熱は表面を均一に素早く焼き上げて食材の外側を硬化させることにより、内部のうま味を閉じこめることができます。
ガスを使う焼肉ロースターは手軽ですし、放射版は手入れも楽なのでもっとも気軽に使える熱源といえます。
ロースターにガスを使ったタイプその2は、発熱体に特殊セラミックを使用し、そのセラミック炭を熱する事により発生する熱で焼き上げるものです。
先ほどの放射版タイプよりも遠赤外線を多く発生するので表面から均一に、中まで加熱することができます。
お手入れも簡単でブラッシングをするだけで清掃することができます。
手軽に遠赤外線で焼き上げることができますが、素材や製造上、衝撃には注意が必要です。
ロースターにガスを使ったタイプその3は、天然の溶岩を使用し、溶岩を熱する事により発生する輻射熱で焼き上げるものです。
ガスである程度暖める必要がありますが、十分に熱された溶岩は蓄熱力が高く弱火でも充分な火力を維持できます。
炭は燃え尽きてしまいますが、何度でも繰り返し使える溶岩炭は、環境にも優しい熱源といえるでしょう。
溶岩炭は蓄熱力が高いので、海鮮系を焼いたときなど食材から水分が出たとしても温度の下がり幅が少なく、またガスを使用することにより、火力維持も容易にできるのが特徴です。
ガスを使用する焼肉ロースターなので換気は必要ですが、炭よりも一酸化炭素の排出量が少ないのが特徴です。
このタイプのロースターでもガスを使いますが、発熱体の炭に火が付くまでの間のみ使用します。
七輪などで使う炭に最も近いタイプのロースターで、豊富な遠赤外線が発生することでおいしく焼き上がります。
ガスは燃えることで水分を発生しますが、炭火式の焼肉ロースターの場合は途中からガスは使わないため、水分が発生せずに表面もパリッとした仕上がりになります。
他にも炭火式ロースターならではのメリットとして燻煙効果があります。
おいしい脂が落ちて煙になることで、食材に香ばしい風味を付ける事ができ、焼き魚や焼き鳥にもよく使われる方法です。
ロースターの熱源によって様々な違いが出てくることは知ってもらえたかと思います。
ロースターのガスバーナーで温められた熱源から食材へと熱が伝わっていきますが、熱板も一般的な金属製の熱板の他、セラミックや溶岩タイプなど、様々な材質や形状があります。
それぞれ、熱の伝導性や遠赤外線効果などの特徴が違いました。
こういった違いを最終的に左右するのが焼き面になります。
鋳物などで作られたロストルを使うタイプです。
直火ではなく、ガスバーナーで熱されたロストル面で直接肉を焼くので、鉄板焼きのような仕上がりになります。
ロストルのスリットから油は落ちますが、網ほど隙間はありません。
ロースターの熱源の違いによって焼き上がりの変化は生まれにくいでしょう。
ガスバーナーで熱板を加熱し、熱板から生まれる熱で肉を焼く仕組みになっています。
焼き網の場合、肉と接する面積が少なく、ロースターの熱源の特徴を十分に受けることができます。
焼いた肉から出る余分な脂もきちんと落ちるので、食べ続けていても最後までくどくならず、おいしく食べられます。
良い素材を活かしていくにはロースターの熱源と焼き面の関係性が重要だということがわかりました。
まずは熱源が大事ですが、最終的に素材に接する焼き面で効果は大きく変わるはずです。
焼肉ロースターの向き不向きは、どういった提供の仕方をするか総合的に判断することで変わるでしょう。
焼肉ロースターの熱源や焼き面が与える違いを知って店舗に最適なものを選んでみてください。